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こわがらないで、自由に、

考えの形を変えてみせる彼女が、

私にはうらやましかった

須賀敦子さんの「ユルスナールの靴」。須賀さんの小さい頃の友達ようちゃんの話。その子は、自分の意見をしっかり持っていて、そしてそれを表現するのを臆さない子だった。その子に対して、須賀さんが思ったこと。私も偶然、高校生のときにそういう人に会ったことがある。その人と話すときは自分の考えが求められる。「あなたの意見は?」「なぜそう思うの?」高校生のころの私は、不揃いな積み木のような考えばかり集めて、うまく話せなかったと思う。今も、うまく組み立てられていない気がする。しかし、ありきたりな積み木でありふれたお城を作ってもつまらない。私はいつか不揃いな積み木で、自分の城を組み立てたい。

(2016.07.21)

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