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ドキッとした言葉。小手鞠るいの「泣くほどの、恋じゃない」。これまで、小説は提示するものだと思っていた。いや、提示でもいいのだけれども。この本は小説家を目指す女性の話。私の受けた印象だと、小説は提示ではなくなった。これは短歌なども一緒で、自分の好きなことを好きなように書くのは違う。(楽しみながら書くのも必要だけど...)良いものを模索して、悩み苦しみながらぶつかって行って、傷だらけになって、その血で書いたものが小説だと。そのようにして書かれた小説は、ただの提示じゃない。絶対迫るものがあるはず。というよりなくてはならない。

(2016.07.21)

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